サルスベリです。漢字で書くと「百日紅」。赤い花が印象的ですが、他に白やピンク、紫もあるそうです。夏の東栄小学校には、北門に近くに赤が、バックネットの後ろの東栄の森に白が咲いています。
花名「サルスベリ」は、幹がツルツルしていて、猿が登ろうとしても滑ってしまいそうなことに由来します。「猿滑り」ですね。実際には猿は滑ることなく、簡単に登ってしまうそうです。なんだかコミカルな名を持つ樹ですが、朝鮮半島にはこんなロマンチックな伝説があるそうです。
旅の王子が、竜神の生贄にされそうになった娘を救うため、勇敢に闘って竜神を退治したのち、その娘と恋に落ちますが、使命を終えるまでは暫しの別れと、百日後の再会を約束して旅を続けることになります。
ところが、待ちわびた約束の日を目前に、あろうことか娘は亡くなってしまい、帰還した王子は嘆き悲しみます。
やがて娘のお墓からは一本の木が生えて紅色の可憐な花を咲かせ、いつまでも咲き続けたため、百日もの間恋人を待ち続けた娘の、生まれ変わりに違いないと、村人達はこの花を「百日紅」と名づけました・・・
この木の滑らかな肌は、木の生長とともに古い樹皮が剥がれて新しい木肌が現れる事で実現しています。花言葉は「愛嬌」「雄弁」「不用意」。最後の「不用意」は、「猿も木から落ちる」の諺に通じるものがあるのでしょうか。