「みんな大切な存在」~『ドラえもん』を通して~(3年1学期に実践した授業より) 『ドラえもん』登場人物5人(ドラえもん、のび太、ジャイアン、スネ夫、しずか)の特徴や役割をまず考えました。そこでは、のび太はいじめられっ子で、ジャイアン・スネ夫はいじめっ子、ドラえもんは便利な道具でのび太を助ける役割、しずかちゃんは優しい、などの意見がでました。
次に、『ドラえもん』の1コマの絵に注目し、気づいたことを発表しました。のび太がいたずらされて泣いている場面で、みんな笑っていて楽しそう、のび太はとても痛そう、などの意見が出る中、もう少し様子を細かく見ることにより、ドラえもんがいないこと、優しいと思っていたしずかまでがのび太から見えないようにして笑っていること、誰も助けようとする人がいないことなどに次第に気づいていきました。この場面では、実際にいたずらを仕掛けたジャイアン・スネ夫だけでなく、横で笑っているだけのしずかも含め仲裁をする人がいないということに気づきました。 このように、『ドラえもん』の中でいじめが起こった場合には、いつもどのように解決していくのかを考えると、いつものび太の困った場面ではドラえもんが登場し、道具を使ってのび太を助けるという展開になる。ここで、いつもドラえもんがのび太を助けることについてどう思うか、賛成派と反対派に分かれて意見を出し合いました。大多数は賛成派で、 ・助けを求めている人を助けなければ、いじめているのと同じだから ・精神的苦痛があれば、少しでも解放してあげたい ・助けてくれる人が一人でもいると思うと立ち直ることができる、無視するのはいけない などの意見が挙がりました。それに対して、反対派からは ・いつまでもドラえもんに頼ってばかりではダメ ・自分でも何か行動を起こせるようになる必要がある
などの意見が出ました。 また、「助けることがいけない訳ではないが、道具を使っては本人の成長には全くつながらないから反対」という意見もありました。 授業後の感想 ・いじめられている人にとって辛いのは、いじめられているという事よりも、周りの人が助けてくれないことだと思う ・いじめで悪いのはいじめている人だけでなく、周りで見ている人も悪者になってしまう ・困ったことがある時には、人に頼るだけでなく自分でも改善策を考えるなどしなくてはいけないと改めて感じた など、いじめについてより深く考えることができました。
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