送辞
校舎を吹き抜ける風も暖かくなり、うららかな春の香りを感じられるようになりました。今日、この佳き日に旅立ちの時を迎えられる３年生の先輩方、ご卒業おめでとうございます。在校生を代表し、心よりお祝い申し上げます。
今、先輩方は旭中学校で過ごしたかけがえのない日々を昨日のことのように思い出しているのではないでしょうか。
コロナウィルスによる影響で休校になったり、部活動ができなくなったりしました。しかし、例年と異なる生活が続いている中でも、先輩方がこの３年間を振り返った時、暗くマイナスなことばかりではなかったと思います。
校庭の桜の下でドキドキしたクラス発表、何度も上り下りした校舎の階段、秋になると黄金色に染まる昇降口の大きな銀杏の木、短い時間にギリギリまで友達とおしゃべりしていた廊下。数えきれないほどたくさんの思い出が頭の中で駆け巡っているのではないでしょうか。
私達の心にも、先輩方と過ごした日々の出来事が次々と浮かんできます。不安でいっぱいだった１年生の春、先輩方に優しく迎えられたことで、中学校での生活が楽しく希望に満ちたものに変わりました。学校生活の中で先輩方は様々な場面で私達を支えてくださいました。部活動では、練習が思うようにいかずつらく苦しいときも、あきらめず目標に向けて努力することの素晴らしさや、目上の人との接し方、集団生活における規律の大切さなど、机の上の勉強だけでは得られないものをたくさん教えていただきました。体育大会の大縄跳びでは、失敗しても声をかけあい、あきらめずに跳ぶ強い団結力を見せてくださいました。全員リレーでは、クラスのために全力で走り、心を一つにして応援する素晴らしいチームワークを見せてくださいました。
先輩方が一つの目標に向かって努力し、いつも優しく、時に厳しく私達を指導してくださった日々、すべてが私達にとって宝物です。先輩方がご卒業された後がらんと空いた教室、明日からはそれを見ることになると思うと寂しくてとても心細いです。しかし先輩方に教えていただいたことを心に留めて、しっかりと旭中学校の伝統を受け継ぎ、先輩方のように後輩の手本となれるよう頑張っていきます。
これから卒業生の先輩方は新たな道へ進もうとしています。その道はそれぞれ違っていても、この旭中学校で得た友達や仲間とは強い絆で結ばれ、心の支えになることと思います。
最後に、卒業生の先輩方の新しい道が明るい光で照らされますよう、在校生一同心より願い、贈る言葉といたします。
今まで本当にありがとうございました。
令和４年３月３日 在校生代表 ○○ ○○