ツバメは春になると東南アジアから渡ってきます。1日300キロメートル以上を移動して、まずは沖縄に到着。自分の居場所を探しながら、日本各地を北上し、4月下旬には北海道でもその姿を見ることができます。
ツバメのお気に入りは家の軒下で、農家では縁起のいい鳥として心待ちにしています。それは、ツバメが田畑の悪い虫を食べてくれるありがたい存在だからです。ツバメも人間が大好きです。巣を狙うカラスやヘビも人間が出入りする場所には近づかないから安心なんです。
子どもが成長するとツバメの親子は街からお引っ越しをします。ヨシの原っぱにねぐらを作って集団生活に入ります。そして、9月の終わり頃になると再び「渡り」のシーズンです。昼間の時間がだんだん短くなっていくことを敏感に感じ取り、涼しい秋風が吹き始める前には日本に別れを告げるのです。
これから、ツバメたちが無事に成長していく姿を、じっくりと観察してみてはいかがですか?
「ツバメが低く飛ぶと雨」ということわざがあります。雨が降る前は空気が湿っぽくなって、小さな虫は羽が湿り気で重たくなって、高く飛べません。当然、虫を追いかけるツバメも低空飛行になります。ツバメが低く飛んでいるのを見かけたら、天気予報をチェック!チェック!です。