米スペースシャトル「ディスカバリー号」に搭乗し、帰還から約１カ月がたった宇宙飛行士の山崎直子さんが５月１７日に一時帰国しました。約半年ぶりに日本へ戻った山崎さんは「想像していた以上に地球はきれいで、１つの生命体のように見えた。その中で生まれた私たちは本当に幸運。国際宇宙ステーション（ＩＳＳ）も荘厳だった」と初飛行を振り返りました。
さて、毛利 衛(もうりまもる)さんをはじめ、たくさんの日本人宇宙飛行士が誕生し、宇宙からの中継で地球の映像やスペースシャトルの中での生活、実験などのシーンを送ってきたから、宇宙やスペースシャトルにくわしい人は多いんじゃないかな。
そこで問題です。
Ｑ：スペースシャトルの中で紙飛行機を飛ばしたら、どうなるんだろうか。
3つのうちどれが正解かわかるかな。
ヒントは無重力です。スペースシャトルの中は重力がありません。手を離したら、スプーンも人間もぷかぷか浮かびます。
答えは①です。
＜解説＞
地上で紙飛行機を飛ばすと最初はまっすぐに飛ぶけれど、次第に下へ落ちていきます。重力があるからです。紙飛行機も飛行機も同じで、空気があるところで強い力でおしだすと、翼に下からの垂直の力が加わって上へあがろうとします。この力を揚力(ようりょく)といいます。重力と揚力がつりあっている間はまっすぐ飛びますが、揚力より重力が大きくなると落ちてきてしまいます。
では、スペーシャトルに中は重力がありません。つまり、宇宙では紙飛行機には揚力しか働かないのです。だから、上へ上へ行こうとして、ぐるぐる回ってしまうのです。
なぜ回るかって？おふろにオモチャの船を浮かべて走らせながら、船の横に指をあてて押してみてください。図のようにあてて、同じ力で押します。円を描いて回るはずです。それと同じことが、スペースシャトルの中の紙飛行機におこっているんです。