学校保健大会で、名古屋市西部地域療育センター所長 宮地 泰士氏の「脳科学からみた“ほめて育てる”」という演題の講演がありました。
講演の一部を紹介します。
“ほめて育てる”とは、「よい行動を積極的に増やそう」という指導法である。
〈“ほめ方”の注意点〉
1.その子に適したほめ方(賞賛、承認、感謝、励まし)を選ぶ。(子どもが心地よい方法)
2.しつこくしない。オーバーになりすぎない。
3.“ほめる”タイミングや強弱の調整をはかり、ちかくで“ほめる”。
4.“ほめた”後に批判しない。(“持ち上げて”から“落とさない”)
5.普段から子どもとコミュニケーション(共感)や信頼関係を築く。
〈何を“ほめる”とよいのか〉
1.行動や努力をほめる。
2.子どもが“ほめて”ほしいことも“ほめる”。
3.その場面(状況)における長所やOK行動を“ほめる”。
〈小さなOK行動を見過ごさない〉
おもちゃを片付けるよう言ったら、乱暴におもちゃを投げ込み始めた。
叱るか、ほめるか → 片付け始めたことをはげます。
行動は分解して対応する。
〈(教えて)待機すると生まれるOK行動〉
子どもが宿題をしない時、「宿題しなさい」と言っても、やらない時、どうするか。
→繰り返し言うと、言い合いになるので、待つ。できたら、ほめる。
NG行動に対する無視(無動)は、“ほめる”ための待機。
最後に、「大人も、お互いを“ほめ”合いましょう。お互いを“ほめ”合える社会にする。大人が子どもの手本となることが大切である」と話されました。
学校保健大会には、多くの保護者の方にも参加していただきました。お忙しい中、ありがとうございました。