アーサー・ビナードが宮沢賢治の有名な詩を英語に訳した絵本です。
題名が「Rain Won't 」となっていますが、本文でいうと「Rain won't stop me」です。
「雨ニモマケズ」を、直訳でいうと、「私は雨に負けない」という文にするところ、「雨は私を止めることができない」という文にしています。
「風ニモマケズ」は「Wind won't stop me」です。雨や風という言葉をもとの詩のように文頭にするため、主語にしているのだと思います。
あとがきに、この詩は現在の日本ではなく、80年以上前の東北地方が舞台となっていることが大切だと書かれています。
文だけではわからない当時の風景を絵で見ることができます。
その風景と合わせて読むことで宮沢賢治の思いが伝わってくるような気がします。