「本地ヶ原のお話を聞く会」では、これまで知らなかった本地原小学校の話を聞くことができました。その一つを紹介します。
本地原小学校ができた時、地域の方が運動場の南側に何本も桜の木を植えてくださいました。その桜は今も毎年美しい花を咲かせますが、老木となり、傷みが激しい木もあります。その一つの原因となったのが運動場の整備です。もともと本校は丘の斜面に作られているため、北側が高く、南側が低く、校地が傾いています。北館と南館を結ぶ2階渡りが急な坂になっていることからも、それがわかります。運動場もかつては、南側が低かったため、雨が降ると土が流れてしまいました。そこで運動場を平らにする工事が行われました。南側を北側と同じ高さにするため、土を盛ったのですが、それは南側に植えてあった桜の木の根元を埋めることになってしまいました。それ以来、桜の木が弱っていったのです。開校60周年記念行事で記念樹を植えることになった時、傷んだ桜の木に対するお詫びの気持ちをこめて、桜の木を植えることになったそうです。そして、ウコンザクラとギョイコウの2本が植えられました。
今年も、4月中旬から下旬にかけて、ソメイヨシノの老木の花が散った後、ウコンザクラとギョイコウが受け継ぐように美しい花を咲かせました。来年も、また再来年も桜のリレーが続いていくことでしょう。