岐阜市にある名和昆虫博物館の館長さんのお話を聞く機会がありました。自身の昆虫採集体験や教育に対する考えなど有益なお話でした。昆虫採集のコツとして、昆虫を捕るときは追いかけるのではなく、待ち伏せることが大切だそうです。①昆虫に警戒されないように、網を下ろして待つ②飛んで来るところを予測して③来たら、横に振らず、下から振り上げる④網をくるっと回して昆虫が網から出られないようにする。もし、逃げられたら、第2段階として返し技、素早く網の向きを変えて採るそれでも逃げられたら第3段階はめちゃ振りする。たまに入ることがある。それでも逃げられたら、第4段階はなく、追いかけても無駄、また、待ち伏せる。その繰り返し。昆虫を採るのは難しく、それだけに採った時の感動は大きい。自分が今の仕事をしているのも、ヤマカラスアゲハを初めて採った時の感動がきっかけである。感動できることがひとつあれば人生は幸福なものになる。子どもたちにも感動を与えたい。感動のない知識は要らない。保護者や先生、大人にお願いするのは、子どもが昆虫を捕って見せた時、「かわいそう」とか言わないで、「よく採ったね」と言ってほしい。感動が知的好奇心を育てる。多くの子どもたちが、昆虫採集の楽しさを味わうと理系の人間が増えると思う。
学校でも、家から大切そうに虫を持ってきたり、ダンゴムシを捕まえたりする子どもをよく見かけます。こういうことを大切にしたいですね。