この本は、9月の初めにNHKの朝のニュースで、著者の阿部豊さんが難病と闘いながら書いたことが紹介されたものです。
生命を誕生させた地球の特色として、①水②プレートテクニクス③大陸④酸素の4つをあげ、さらに太陽系外の惑星の生命の可能性について説明しています。
生命の誕生にはいくつかの条件の絶妙なバランスが必要であり、地球は「奇跡の星」とも呼ばれますが、著者は「いくつかの条件が整えば、地球とまったく同じということはないにしても、似たような環境が生じ、地球とは少し違うかもしれないけれど、生命の進化が起こりうる」といいます。また、「現在の地球の環境は、生物にとってとても快適にみえます。しかしそれは、地球の環境が変化するたびに生命の側が適応するように進化を遂げてきたからでもある」ともいいます。
地球と違う環境でも、その環境に適応した生命が存在する可能性があるのです。
以前、放送された「生命大躍進」でも、逆境を進化することで乗り越えてきた地球の生命の歴史をえがいていました。
昨日の「敬愛ふれあい行事」でも「逆境の中でこそ生まれる心の豊かさ」という話がありましたが、子どもたちにも、生命のもつたくましさを感じてほしいと思います。
今の世の中、便利になったとはいえ、逆に新たな問題も起こっています。例えば、インターネットひとつとっても、子ども達にとってよいことばかりではありません。世の中の変化が大きくなり、これから思ってもみない逆境に襲われることもあるかもしれません。だからこそ、子ども達には、逆境に負けないたくましさ、逆境を成長のチャンスと思って乗り越えていく前向きな力を育てていきたいと思います。