2月14日(木)14時より文化会館で、尾張旭市教育フォーラムが開催されました。
前半は市教育論文で表彰を受けた教員の研究発表、後半は教育講演が行われました。
市教育論文には本校からも3名が応募しましたが、残念ながら今回は入賞はなりませんでした。
しかし、発表があった論文と同様、子どもたちのためによりよい授業を求めて研究実践したものでした。
教育講演は、関西大学教授の田尻吾郎先生が「人を育てる」という演題で話されました。
とても楽しいお話の中に、子どもを育てる上で大切なポイントをたくさん話していただきました。
特に、子どもと1対1で向き合うことの大切さについて、いろいろなエピソードで話されました。
授業を受けようとしない生徒に対して、声かけを続ける。提出物の点検に力を入れ、一人一人添削をしたり、言葉を書いたりする。
他にも、
・ 若者の離職率が高くなっている理由は3つ。礼儀作法がなっていない・叱られた経験が少ない・がまんできない。だから、大学でもあいさつができない学生にはできるようにさせる。
・ 企業が社員に望むことは第一に会社への貢献、第二は言語力。上司からの注意を時にはうまくかわし、時には自分の財産とする。自分と合わない同僚ともうまくつきあう。自分の考えを相手にわからせる。そのために大切なことはコミュニケーションの力である。同じことでも、相手がカチンとしない言い方がある。
・ 英語なんかできなくてもいい。しかし、ペア活動やグループ活動ができないのはだめだ。それでは仕事ができない。
・ 先生が全部説明したり、手厚すぎると、生徒は受け身で指示待ちになってしまう。やらせて、鍛えなければ力はつかない。子どもに考えさせるチャンスが少ない。
・ なぜ最近の子どもは大人を敬わないか。昔はお年寄りが昔の人がかんばった話を伝え、今あるのはご先祖様のおかげと子どもも思った。子どもが大人の働く姿を見たり、大人と一緒に働いたりすることがあり、大人はすごいと思った。野球部で保護者に買ったジュースではなく、手間をかけてお茶を用意してもらう。その手間が子どもに伝わることが教育である。
・ 就職活動をする学生の言葉から、6つの大切なことがわかる。おもしろい・好き・興味がある・できる・自信がある・得意。こういう経験を学校でも、できるだけさせたい。先生が好きにさせ、生徒が努力して、できるようになった時、ともに喜び合うことができることがすばらしい。
一つ一つの言葉を思い返してみると、学校でも家庭でも役立つことが多くあるように思いました。
教育フォーラムには、保護者や地域の方にも参加していただきました。お忙しい中、ありがとうございました。