城山小学校長 吉 田 昌 実
明けましておめでとうございます。平成25年が始まりました。
今年は「巳年」。巳年を表す動物はヘビですね。中国でも、また日本でも執念深いことのたとえとして用いられることの多い蛇。あまり気持ちのよい動物とは思えません。しかし、執念深いというのは恩を忘れない、とも同義で、昔中国の隋の皇帝が傷ついた蛇を救うと、夢枕に蛇が現れて財宝を捧げていったなど、蛇にまつわる報恩のお話は多数伝わっています。
日本では弁財天,弁天様が蛇の形をした神として水辺に祀られますが、弁財天は財産が貯まる,蓄財の神として信仰されています。
また、蛇は忌み嫌われることも多いのですが、一方では神の使いとされたり、蛇は成長の過程で脱皮をするため、これを復活の象徴と受け止めたりする考え方も、多くありますよ。
ところで,皆さんにとっての財産は何でしょうか?お金という人もいるかもしれませんが,それよりももっと素晴らしい財産がありますね。
たとえば,
○ 学校で教科の勉強や行事や部活動を通して得た,知識や考え方や身につけた技術。
○ 友達と遊ぶことを通してコミュニケーションの楽しさや難しさを学んだり,つきあい方を学んだりしたこと。
○ 運動会でみんなと協力してやり遂げることの素晴らしさを経験したこと。
○ かけがえのない友達。
等々。お金にはかえられない素晴らしい財産がたくさんできていると思います。「巳年」にちなんで,より一層財産が貯まるように頑張ることができる年にしてほしいと思います。
さて,「一年の計は元旦にあり」という言葉がありますが,皆さんはどんな目標を掲げたのでしょうか?目標を達成しようという意気込みに燃えていると思いますが,3学期はとても短い学期です。「明日から・・・」と言っていると,あっという間に終わってしまいます。いつも心に目標を掲げ,一日一日を無駄にすることなく,真剣に取り組んでほしいと思います。
3学期は1年間のまとめの時期ですが,次への準備の時でもあります。
特に,6年生にとっては中学校へ進学するための準備として,とても大切な時期となります。勉強も難しくなりますが,学習だけではなく,どんな困難にも決してひるむことなく立ち向かえる「強い心」と仲間を大切にする「思いやりの心」を育ててほしいと思います。人として大きくたくましく飛躍するように頑張りましょう。
また,卒業式という大きな行事もあります。小学生から中学生への区切りであり,自覚して臨む初めての大きな儀式です。厳粛で清新な気分を味わえる卒業式にしたいものですね。華やかさや格好を競ったりする場ではないことを理解し,友達を「思いやる心」と「絆」を深め,みんなが協力して素晴らしい卒業式となるよう努力してほしいと思います。