城山小学校にはブラインドサッカークラブがあるのをご存じですか?もう十年ほど続いています。
ブラインドサッカーは目が見えない状態でおこなうサッカーです。
子ども達は、ヘルメットをかぶり、タオルを巻いたり、アイマスクをしたりして、ボールを蹴ります。
ボールにはプラスチック片が入っていて、転がるとカタコトカリカリ音がします。
試合をするのは、目が見えない状態のプレーヤー
始まりのじゃんけんも《声に出さないと伝わりません》
プレーヤー同士は自分の位置を相手に知らせるために
「ボイ!ボイ!」と言い続けなければいけません。
《自分も対戦相手もルールをまもる》とぶつかりにくく危なくありません。
キーパーとコーラーがゴール付近で待ち構えます。
コーラーの仕事は、見方にゴールの位置をしらせる係。いつも大きな声で
「黄色のゴールはこっちだよーー」「こっちにシュートーーー!」
と叫びます。《ボールは蹴らなくてもなくてはならない仕事です。》
横のライン際には、指示を出す監督兼かべ係がつきます。
ボールが転がってきたらかべ役が、中に蹴り戻したり、外に出たプレーヤーに声をかけたりします。ただのカベ役でも、
その《簡単な仕事をしっかりやる》人がいないと、試合になりません。
監督は、プレーヤーにボールの位置を知らせますが、、、、、
自分の右は、プレーヤーの左、ボールも動きプレーヤーも動く中で、正確にボールの位置を伝える必要があります。
自分が見て分かっていることを。《相手の立場になって考え》相手にとってわかりやすい言い方で指示を出します。
プレーヤーは4人、自分のチームは2人、
《だれに、何を伝えるのか》はっきりとしていない曖昧な指示は、まったく役に立ちません。
目の見えないプレーヤーは、それでも、暗闇の中で《仲間を信じ》、耳をすまし、仲間の指示や自分が聞いたボールの音を手がかりに
《自分の判断を信じて》プレーします。
キーパー
監督 カベ
コーラー
そして審判。どの役割も必要です。《いつも誰かに助けてもらわないと》試合になりません。
《自分も対戦相手もルールをまもる》《簡単な仕事をしっかりやる》《ボールは蹴らなくても、なくてはならない仕事》がある
《声に出さないと伝わらない》《だれに、何を伝えるのか》《相手の立場になって考える》《仲間を信じる》《自分の判断を信じる》
《いつも誰かに助けてもらっている》
ブラインドサッカーは、やっているうちに、教えてくれます。きっとどのスポーツにも言えることばかりですよね。
スポーツの力ってすごいです。子ども達は、自分たちで学び成長していきます。
始めの頃は、大きな声が出せない子、見えないのが怖くてほとんど動けない子、見えないプレーヤーに「あっち!」と、指を指す子、こっそり見ながらプレーする子など、いっぱいいました。
今日は、みんなが、それぞれの役割で一生懸命に声を出し、声が大きすぎて、ボールの音が聞こえない。ボールに集まったプレーヤーの白熱の攻防。「シュート!」の声に反応して、間違えて審判(先生)がけられて、大笑い!みんな笑顔があふれていました。
ブラインドサッカーは目が見えない人のスポーツではありません。目を見えなくすることで、スポーツのすばらしさをもっと感じることができるスポーツなのです。